NTTデータへ転職するなら知っておくべき企業情報、口コミまとめ!

日本を代表する大手SIerの株式会社NTTデータ(正式名称:株式会社エヌ・ティ・ティ・データ)の企業情報・業界動向・採用情報を一挙に紹介します。

今年から新社長が就任し、新たな幕開けとなったNTTデータ。NTTデータへ転職を目指す人は、企業の今後の経営方針を理解しておきましょう。

また、企業を知る上で業界の動向や課題感を掴んでおくことも大切です。ここでは転職希望者に必要な情報をわかりやすく解説していきます。

株式会社NTTデータの会社概要!従業員数や売上高は?

項目 詳細
本社所在地 東京都江東区豊洲3-3-3
代表者 本間 洋
設立 1988年
事業内容 システムインテグレーション事業、ネットワークサービス事業
従業員数 11,227名
売上高 1兆7,324億円

大手SIerとして国内シェア4位に位置する株式会社エヌ・ティ・ティ・データ。NTTを親会社とするNTTグループの1社です。

 

システム開発の企画〜開発、保守まで総合的に手がけており、特に官公庁や自治体、金融機関などの大型システム開発に強みを持っています。

 

国内の既存事業が横ばい傾向を続ける中、成長の主軸を海外におき、海外企業の買収などを積極的に手がけています。

現時点での海外売上比率は全体の約4割。最終的には6割の比率を目指して活動を続けています。

NTTデータの事業内容まとめ

システムインテグレーション、つまりITシステム構築を主軸とするNTTデータでは幅広い領域の事業を手がけています。

主な事業は以下の4つに分類できます。

事業内容①:公共・社会基盤

自治体、医療、通信、電力など人々の生活を支える社会インフラ・地域活性化におけるITサービスを提供しています。

【主なシステム・サービス】

  • 社会保険オンラインシステム
  • 自動車登録検査システム
  • 輸出入・港湾関連システム
  • 生涯健康管理データベース
  • 携帯情報端末用サービス提供基盤
  • エネルギーマネジメントシステム

事業内容②:金融

メガバンクや保険、証券会社など金融機関の業務効率化、サービス向上におけるITシステムの企画・開発・保守等を手がけています。

【主なシステム・サービス】

  • 信金共同センター
  • 外為業務ASP
  • 財務情報流通ゲートウェイ
  • ゆうちょシステム
  • 次世代標準バンキングアプリケーション

事業内容③:法人・ソリューション

製造業、流通業、サービス業など幅広い業界の企業の事業活動を支えるITサービスの提供、および、ITサービスと連動するクレジットカードなどの決済サービスを提供しています。

【主なシステム・サービス】

  • ロジスティクス統合管理
  • 輸出貿易管理
  • グローバルECサービス
  • POSデータ分析システム

事業内容④:北米、EMEA・中南米など海外事業

アメリカをはじめとする北米市場、EMEA(ヨーロッパ・中東・アフリカ)、中南米など世界各地でITサービスを展開しています。

タイ、ベトナム、ラオス、インドネシア、ミャンマー、カンボジアへの飛行経路設計システムの導入、通関情報処理システムなどから、日本企業の海外進出(良品企画の中国向けオンラインストア構築、みずほ銀行のグローバルe-バンキングの刷新等)、積極的な海外展開を進めています。

NTTデータの年収、平均年齢、勤続年数、残業時間を競合他社と比較!

ここでは大手SIerと呼ばれる富士通、NECといった競合他社と比較してみます。

平均年収 平均年齢 平均勤続年数 残業時間(月) 有給取得日数(年)
NEC 805万円 43.1歳 18.8年 17.1 14.9日
富士通 797 43歳 20年 15.4日
日立製作所 850万円 41.4歳 18.6年 12.8時間 16.3日
大塚商会 806万円 40.4歳 16.4年 19.1時間 8.4日
NTTデータ 812万円 38歳 14.3年 17日

競合他社と比べて、平均年収は日立製作所についで2位につけました。平均年齢は38歳と他SIerと比べると、若いメンバーが集まっていることが分かります。

 

平均年齢が低く、高年収ということで生涯賃金で考えるとトップクラスの収入をもらえると言えるでしょう。

 

また、有給取得日数も多く、有給消化率も85%と高い水準を誇っていることからプライベートとの両立もしやすい環境ではないかと考えられます。

NTTデータの社長はどんな人?

株式会社NTTデータの社長は、2018年6月19日より前任の岩本氏から現在の本間氏に交代しました。ここでは現社長・本間氏の経歴や今後の事業方針をまとめます。

本間 洋(ほんま よう)

1956年5月8日生まれ 山形県出身

1980年 東北大学経済学部を卒業、日本電信電話公社(現NTT)入社

2001年 同社カードビジネス事業部長へ

2010年 流通・サービス事業本部長

2014年 取締役常務執行役員エンタープライズITサービスカンパニー長

2015年 法人・ソリューション分野担当役員

2018年 社長就任

 

趣味は犬の散歩、水泳、読書。好きな言葉は凡事徹底。

東北大学を卒業後、新卒で現NTTへ就任した本間氏。フジサンケイビジネスアイのインタビューによると、本間氏は社長就任後に会社運営 以下の考えを述べています。

  1. 23人いる執行役員の半数以上を外国人役員へ
  2. 2025年度までに海外売上高比率を6割に
  3. 営業利益率の改善。目標は7%以上

NTTデータが海外進出を積極的に取り組んでいることがうかがえます。

また、海外売上高比率を6割以上にするとした2025年には、世界ITサービス業界で上位5位に入る目標を掲げ、売上高3兆円まで拡大するとしています。(現在は売上高2兆1,171億円)

株式会社NTTデータの口コミ情報まとめ!福利厚生や残業の実態は?

口コミ情報サイトは、退職者の書き込みが中心のためどうしてもネガティブ情報が集まりやすい傾向があります。情報をそのまま鵜呑みにするのではなく参考程度に留めておきましょう。

給与・ボーナスは?

基本的に年功序列の給与体系であるという声が多くありました。管理職以上の年収が1,000万円以上に到達する人も少なくないようです。

役職に付かなくても年収は業界平均上位に位置付けられているといった意見が多く、総じて給料面では大半の人が満足している傾向がみられました。

組織体制や社風は?

巨大企業のため、所属する部署によって文化が全く異なるという口コミが目立ちました。

金融・公共・法人・グローバル・技術系の5分野で、全く別会社といえるほど雰囲気は異なるようです。

理由としては、クライアントの業界の文化がそのまま事業部に受け継がれるといった背景があるとのことです。

NTTデータはこういう会社だと決めつけて面接に臨むのではなく、自分のやりたいことをアピールして、その結果自分に合う部署に配属してもらった方がいいとの中途組のアドバイスもありました。

労働時間や休日、残業は?

事業部や関わるプロジェクトによって変わってくるようですが、全体としては、有給や育児休暇をとりやすく、残業時間も抑制傾向とのことでした。

テレワーク・在宅勤務制度もあるようですが、働きやすいという人がいる一方で、人によってはほとんど利用できなかったという声もありました。

転職前後のギャップはある?

転職理由としては、IT業界の超大手企業であること、SIer大手であることから、スケールの大きい仕事や上流工程の仕事に携わりたいという人が多くいました。

大きなギャップがあったという口コミはあまり見られませんでしたが、大手企業ゆえに他部署連携や社内交渉は信頼関係がものをいうという声が見られました。

ITサービス業界の動向、今後の課題は?

ITサービス業界の市場規模

ITサービス業界の市場規模は、世界73兆円、国内5兆円と巨大なマーケットを誇ります。

 

国内市場は、マイナンバー特需、メガバンク統合にあたってん開発案件などが一巡して、2018年は市場の伸びは不安視されましたが、以前企業のIT投資は増大しています。

 

市場規模も前年比で1.6%と6年連続の成長を見せています。

 

世界規模でみても成熟市場とはほど遠く、業界のトップ企業が不在の状態が続いています。

 

ITサービス市場の売上高トップを誇るIBMでさえ、市場シェア7%にすぎません。以前多数の会社が競争を繰り広げいている市場といえます。

 

なお、世界売上高トップ10の中には、日本から富士通とNTTデータがランクインしています。ただし、いずれの2社とも年収ランキング上位にはランクインしていない状況です。

ITサービス業界の動向・トピックス

IoT・ビッグデータの活用

すべてのものがインターネットに繋がるIoT(Internet of Things)の普及によって、そこから得られる画像、音声、位置情報などのビッグデータの分析・活用が市場を牽引しています。

 

膨大なデータを簡単に扱えるソフトウェアの需要が増しており、ソフトウェア業界世界大手のオラクルやSAPなど各社取り扱いデータ領域の拡大に積極的です。

働き方改革

長時間労働、過労死などが社会的に問題視される中、ITを活用して働き方改革を実現しようという取り組みが活発になっています。

 

テレワーク、RPA(ロボット・プロセス・オートメーション)、チャットボットなどの活用が盛んで、システム開発各社も特に注力している領域です。

ITサービス業界の課題

エンジニア不足

ITサービス業界ではエンジニア不足が叫ばれています。人材不足によって、利幅の薄い案件は各社とも案件を断るケースも出てきており、結果として案件採算が向上している傾向がみられます。

多重の下請け構造

以前から問題視されていたITサービス業界の多重下請け構造は、依然として残っています。

 

特に、官公庁やメガバンク系の案件で顕著にみられてきましたが、クラウド化の影響で下請け構造が崩れる流れも徐々に出てきています。

IT(SIer)業界の平均年収、売上高ランキング!株式会社NTTデータは何位?

平均年収ランキングTOP3

第1位 株式会社日立製作所 850万円

第2位 株式会社NTTデータ 812万円

第3位 株式会社大塚商会 806万円

大手・準大手SIerの中で、NTTデータは第2位にランクインしました。

 

なお、SIer業界全体では、コンサル事業などを手がける野村総合研究所が平均年収1,151万円。

電通社内システム構築を行う電通国際情報サービスが937万円と日立製作所を上回る中堅SIerも見受けられます。

売上高ランキングTOP3

第1位 富士通株式会社 3兆527億円

第2位 日本電気株式会社(NEC) 2兆8,444億円

第3位 株式会社NTTデータ 2兆1,171億円

富士通、NEC、NTTデータが国内売上高トップ3位となりました。システム開発専業系の企業ではNTTデータが国内最大手となります。(富士通、NECは多角的な事業展開を行なっている)

NTTデータの中途採用情報まとめ!

中途の募集職種

株式会社エヌ・ティ・ティ データの公式HPでは、以下の職種で募集を行なっています。

  • 顧客営業
  • ソリューション営業
  • ITコンサルタント
  • プロジェクト・マネージャー
  • ITアーキテクト
  • ITスペシャリスト
  • アプリケーション・スペシャリスト
  • R&Dスペシャリスト
  • スタッフ

具体的な仕事内容、募集条件は?

募集は全国で行われており、事業領域や部署によって同じ職種でも仕事内容や求められるスキルは大きく変わってきます。

ここでは、いくつかの職種の仕事内容や募集条件をご紹介します。

 

詳細が気になる方はNTTデータの公式HPをご覧ください。

職種①:ITコンサルタント/【法人】AI技術を活用したビジネス企画、顧客企業向けコンサル

仕事内容

法人部署の募集。クライアントのビジネス課題をAI技術を活用して解決するソリューション営業。

AI技術の専門知識を有する社内関係部署やグループ会社のメンバーと連携しながら業務を進めていく。

募集条件

【必須条件】

  • 情報活用技術・サービスを活用してクライアント企業のビジネス課題の解決を提案した経験
  • 新規事業立ち上げ経験

【歓迎条件】

  • ベンチャー企業等とのアライアンス、サービス開発実施経験
  • Python、R言語等でのデータ分析スキル
  • 統計解析、機械学習、人工知能分野での情報発信実績

職種②:ITスペシャリスト/【金融】金融系システム開発PJ技術リーダー・アーキテクト

仕事内容

銀行・証券・保険など金融業界のシステム開発プロジェクトにアーキテクトまたは技術リーダーとして参画。

フレームワーク、オープンソースを用いたAPソフトウェアの内部構造の設計、方式技術設計、開発プロセス策定、重要コンポーネントのコーディングテスト、技術リスクの検出解決など業務は多岐にわたる。

募集条件

【必須条件】

  • オープンソースを使ったアプリケーション開発経験
  • フレームワークをベースとしたアプリケーション開発経験
  • アーキテクトまたは技術リーダーの志向を持つ人
  • AP開発プロジェクトにおいて、3年程度以上の製造現場での経験がある人

【歓迎条件】

  • オブジェクト志向設計またはソフトウェアアーキテクチャ設計の経験
  • C言語、Javaによる開発経験
  • RDBMSやXML-DBを用いたデータモデルの設計経験

中途採用の選考フロー

NTTデータの企業HPによると、経験者採用は以下の選考フローで行われます。

【STEP 1】応募

【STEP 2】書類選考

応募職種で求める人材像と経験・スキルの観点からマッチングするかを選考。

【STEP 3】面接および適性検査

面接回数は2回。適性検査では応募職種でパーソナリティを発揮できるかを確認。

【STEP 4】採用条件提示

業務内容・待遇の採用条件は書面で発行。

※なお、上記の選考フローは一般的な流れであり、個々の事情によって変動の可能性あり。

 

株式会社エヌ・ティ・ティ・データ(NTTデータ)の企業情報、採用情報などをまとめてきました。

日本を代表するSIer大手なだけあり、給与や待遇、福利厚生などの手厚さはトップクラスとも言えるのではないでしょうか。

2018年から新社長が就任し、より海外展開を積極的に進めていくであろうNTTデータ。転職を希望する方は業界動向や会社の最新ニュースをチェックした上でエントリーしましょう。

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